ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
一方、リュカオンは尻尾をブンブンと振る。

『うまい、うまいぞ! 最高だ!』

気持ちいいくらい、パクパクと食べてくれた。イクシオン殿下は青い表情のまま、口元を押さえている。口直しに、バニラアイスクリームを与えた。

落ち着いたところで、詳しい話を聞いてみる。

「やっぱり、生魚はダメだった?」

「うむ、そうだな。あの、生魚のにゅるり、という食感と、魚臭さがダメだった」

「なるほどなー」

『とんでもなくうまいのに、口に合わないとは気の毒なものだ』

リュカオンが『いくらだったら食べられるだろう!』と勧められ、イクシオン殿下は涙目で挑戦しようとしていたが、また吐きそうな気がしたので止めておいた。

『これが口に合わないとは。人生損をしているな。この、プチプチの食感が、たまらないというのに!』

リュカオンだけでも、喜んで食べてくれてよかった。ありがたいことに、作った分はすべて平らげてくれた。
< 166 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop