ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
イクシオン殿下はシュンとしつつ、謝罪の言葉を口にする。

「アステリア、本当に、すまない」

「気にしないで。好みや魚を生食しない文化の違いもあるだろうから」  

イクシオン殿下は今までなんでも食べていた。好き嫌いはなかったので、きっと彼をこの世界の人々の好みの基準として問題ないだろう。

「お寿司がダメならば、何を作れば良いのか」

『寒い国から来るのだから、温かいものを作ればいいのでは?』

心と体をほかほかにする、温かい料理。いいかもしれない。何があるのか、腕組みし考える。

『アステリア、“おでん”はどうだ?』

「おでん……!」

出汁が染みこんだダイコンに、つるんとしたこんにゃく、争奪戦になる餅巾着に、ホクホクなジャガイモ、辛子をちょこんと載せて食べたい卵。

おでん――それは、寒い日にもっとも食べたい料理かもしれない。
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