幸せな結末
~♪
「はい」
病院のロビーで理恵は朝陽からの連絡を取っていた。
『いまどこ?俺勤務終わったから一緒にご飯でもどうかと思ったんだけど。』
理恵は数日前に湊の家の仕事が年末年始の休みに入ったことを伝えていた。
湊が休みに入り、同時に理恵も休みになった。
「実は樹さんがいま陣痛が来て病院に付き添ってるの」
『いよいよか。湊は?』
「一緒に分娩室に入ってるよ。もうすぐだと思うけど。」
『そっか。』
「・・・うん」
『そっちに行こうか?』
「・・・え?いいよ。家族以外の男の人入れないし。」
『違くて』
「・・・?」
『理恵のそばに行こうか?』
朝陽には理恵の複雑な気持ちすらお見通しだ。
『どこの病院?』
理恵が返事を返せずにいると朝陽は病院の名前を聞いてきた。
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