幸せな結末
帰宅して夕食を済ませてから二人はソファに座りプリンを食べた。

最近の話題はもっぱら赤ちゃんの名前だ。
「これで男の子じゃなかったらどうする?」

検診では男の子といわれている。
「それはないな。俺超音波診断の本読み漁ったから。」
朝陽は理恵が妊娠してから甲状腺機能に異常を抱えた女性の妊娠に関しての文献から、産婦人科医が読むような学術書にまで目を通している。

「あれは絶対に男のシンボルだ。膀胱の形も・・・」
朝陽は今までの超音波の写真を持ち出す。

「あれ?」
そんな話をしていると理恵がふと自分の手にできた赤い発疹に気が付いた。
「あっ!」
朝陽も超音波写真を机に置いて理恵の体を調べる。
そして「これ没収!」と理恵の手からプリンをとった。
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