「悪」が似合わない君と。



スッと息を吸う音が聞こえた


そして


「好きだ」





え?


「お前が好き」


今までにないくらい目を見開いたのが自分でも分かった


友達の好き?だなんて聞かなくてもわかる。



この声は、熱を持った音は


私とおんなじだ



「お前が好きでたまらないよ美花」


その声に、触れた場所から伝わる熱に、胸がギュッと締まる

締め付けられるみたいで苦しいのにとても心地いい


じゃあ…

リュードーさんの言う、


「好きな…人って」


「ああ。お前だよ」


間髪入れずに応えが返ってきた


瞬間ドッと溢れる涙と想い


「ほんっとっで、すか?」


うまく喋れない

言葉出てこない

ただ、目の前の大好きな人の温もりと言葉に胸が、喉がつまる


「ほんとだよ」


優しい声にまた胸が鳴る


「私もっリュードーさんが好き…大好きです」


涙で顔ぐちょぐちょになってないかな

声裏返ってないかな

好きって気持ち伝わってるかな


「うん…」


思わずリュードーさんの背中に手を回しぎゅっと掴んだ


状況はいまいちわかってない


ただ
さっきまでの後悔がどうのとかいう考えが吹っ飛んで、
ひたすら、ただひたすらにリュードーさんを愛しいと思う


「りゅ、どうさん!」


「うん」


「大好き」


「俺もだよ…」



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