庇護欲を煽られた社長は、ウブな幼馴染を甘く攻め堕とす


 それから数日後。もうすぐ夏休みという時、俺に転機が訪れた。
 
 中三のこの時期といえば部活も引退し、受験という言葉がよぎり始める時。そんな中、俺の心を揺さぶる事件は起こった。
 
 その日は午後一番に体育があるということもあり、俺は昼休みから体育館で友達数人とバスケをして遊んでいた。

「香坂! パスパス!」
「高宮、行け! シュートだ」

 香坂のパスを受け、俺はスリーポイントシュートをきめる。

「高宮ナイス!」
「イエーイ」

 チームを組んだ友達とハイタッチを交わす。すると、それと同時に「キャー! 千晃さまー!」と歓声が響き渡った。驚きながら辺りを見渡せば、いつの間に集まったのか、女子のギャラリーが数十人いたのだ。

「なんだこいつら」
「お前のファンだろう、どうせ」

 唖然とする俺に香坂が呆れたように肩を叩く。そして外の水飲み場へと行ってしまった。
昼休みだというのに暇な連中だと思いながら、手を振る女子を無視し俺も香坂の後に続く。

「いいよなー、モテる男は」
「どこがいいだよ」

 鬱陶しいだけだろ、と心の中で毒を吐きながら水道を止めると、どこからか言い合うような声が聞こえてきた。耳を澄ますと体育館の裏の方からで、気になった俺はこっそり覗いた。

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