明日は明日の恋をする
「え、もうこんな時間。」

目を覚まし時間を確認すると、もう昼前になっていた。いつもは朝きっちり起きる進藤さんも、疲れたのか隣でぐっすりと寝ている。

「そういえば進藤さんの寝顔、初めて見るかも。」

私は進藤さんの寝顔を堪能した。近くで見ても整った顔している。寝顔を見ていると何だか愛おしくなり、思わず進藤さんの頭を気付かれないように軽く撫でた。

「あっ起こしちゃった?」

私が頭を撫でてると、進藤さんの目がパチっと開いた。

「居なくなってたらどうしようかと思った。」

「ちゃんと居ますよ。」

私が隣にいるのを確認すると、安心したのか進藤さんは少し微笑み、また目を瞑り寝てしまった。

えっまた寝るの?…と思ったけど、もしかして進藤さん、最近あまり寝れてなかったのかもしれない。そう思うと私は起こさずにそのまま進藤さんが起きるのを待った。

「…ん。」

どのくらいの時間が経ったのだろう。

そしてどうやら私も二度寝してしまったみたいで慌てて起き上がる。隣を見ると進藤さんは居なかった。

「起きたか?」

声のする方を見ると、進藤さんはPCの前に座っていた。

「ご、ごめんなさい…私、寝ちゃった。」

「お互い様だろ?それよりも腹減ったな。何か食べに行くか。」

確かに朝も昼も食べてないから腹ペコだった。私達は着替えて、外に食べに行く事にした。

それから車に乗って食事に行き、またマンションに帰ってきた。

2人で過ごす最後の日なのに、私達は結局いつもと同じようにたわいもない話をして何も変わらない1日を過ごした。

進藤さんの考えている事は分からないけど、私はこの最後の日にどういう態度をとって良いのか分からなかったのだ。最後だからって何か特別な事をした方が良いのかとも思ったが、余計名残惜しさが出てくる気がして、結局いつも通りの態度しか取れなかった。

そんな事を考えているうちにもう夜になり、2人でベッドに転がり寝る事にした。正直全く眠くないけど進藤さんと反対の方を向き寝たふりをする。恐らく進藤さんも起きてると思う。でも何を話していいか分からない。私はそのまま反対の方を向き…密かに涙を流した。
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