終着駅は愛する彼の腕の中
6真実は1つに


 金奈市に戻って来たのは夕方だった。


 駅には運手が迎えに来ていた。





 そのまま家に戻ると、すみれが待っていた。


「おかえりなさい、どうだった? 北の地は」

「もう随分と寒くなっていたよ」


 瑠貴亜はすみれにギュッと抱き着いた。


「ノエリちゃん、お帰りなさい」


 すみれが満面の笑みでノエリに言った。


 お帰りなさいと言われて、ノエリはきょんとなった。


「ノエリちゃんが帰って来るって聞いたから、お部屋も用意しておいたわ。ちゃんと、羽弥斗と隣同士にしてあるから安心してね」


 ノエリはきょんとなって羽弥斗を見た。


「あ、ごめんね。母さん、行動力早いから。今朝連絡したら、もう用意してくれているんだね」




 すみれはノエリを部屋に案内した。


 南向きのとても広い部屋。

 机と椅子、テーブルとソファーが置いてあり、カーペットもブルー系でとても癒される空間。

 クローゼットとメイクが出来る鏡台が置いてある。


 カーテンの色はグリーン系でとても爽やか。


 ちょっとした低めのタンスも置いてある。


 そして奥の扉の向こうが寝室になっている。


 寝室にはフカフカのベッドが置いてあり、ベッドカバーは優しいピンク系で枕もしょろいカバーにレースがついている。


 寝室のカーテンは厚手のブルー系。

 電気はおしゃれなシャンデリアのようなデザインで、枕元に小さなスタンドが置いてある。



 こんなにも素敵な部屋を用意してもらえるなんて、ノエリはまるで夢を見ているようだった。
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