甘やかされ婚~年上の旦那様は、獣な本性を隠している~
二十年続いた、ただの幼馴染という関係が、夫婦に変わった今。
家事完璧な旦那様を先輩たちに羨ましがられ、私も鼻が高い気分なのは否めない。
でも、私は蓮君の妻として、妻らしいことをちゃんと頑張りたい。


なのに、このままじゃあ……。
私は『妻』どころか、『子供』にされてしまうんじゃなかろうか。
そんな不安は増長するし、日が経つにつれて焦りになっていく。


「甘やかされて満足してたら、私はいつまでも奥様になれない……」


追い詰められて、私は無意識に親指の爪を噛んだ。
すると。


「ねえねえ。ってことは、さー……」


祥子がニヤニヤと目を細めて、ススッと私ににじり寄ってきた。


「ん?」

「食事を一緒に取る時間もままならないなら。もしかして……ご無沙汰なのは、夜の方も、ってこと?」

「夜? ……!!」


きょとんとして彼女を見返したものの、なにを探られたかすぐに気付き、私はギョッと目を剥いた。


「なっ……なに探ってんの!?」


挙動不審なほど、目を泳がせてしまう。
質問を仕掛けた祥子は、その反応で答えが読めてしまった様子。


「そうかそうか。そりゃあ、もう一ヵ月経つし、焦れもするか~」


さっきとは、言ってることがまったく真逆になっている。
小首を傾げて意地悪にからかう祥子から、私はプイと顔を背けた。
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