甘やかされ婚~年上の旦那様は、獣な本性を隠している~
ちょっと険しい表情だけど、その端整な顔立ちの王子様系イケメンは、間違いなく私の旦那様……。
「あー……。蓮君、ただいまー……」
なんとか頬の筋肉を動かし、笑顔を作ったものの、上手く力が入らない。
だらしなく、へらっと緩んだだけになってしまう。
蓮君……倉橋蓮が、「はあ」と声に出して息を吐いた。
「今日も遅いな、と思ってたけど。いつもより、ヘロヘロだね。あ~あ~、すっごい濃い隈こさえて。夜中、急変あったの?」
眉間の皺をそのままの彼に、私は「うん」と頷いた。
「ちょうど、休憩に入った時、循環器病棟で……。あ。ごめんね。蓮君が作ってくれた夜食、半分しか食べられなかった」
眠気と必死に戦っていたけど、もうとっくに限界は越えている。
私は朦朧としながら、彼の胸を手で押した。
火事場の馬鹿力を奮い起こし、なんとか自分で起き上がろうとする。
すると、彼はムッと表情を歪めて、私を抱える腕に力を込めた。
「夜食なんか、どうでもいい。真由、ジッとしてて」
「え?」
「よいしょ、っと」
蓮君の短い掛け声と同時に、私の身体がふわりと浮き上がった。
「えっ? きゃっ……!」
予期せず身を襲った浮遊感が、覚束ない。
とっさに彼の首に両腕を回して、しがみついてしまった。
「あー……。蓮君、ただいまー……」
なんとか頬の筋肉を動かし、笑顔を作ったものの、上手く力が入らない。
だらしなく、へらっと緩んだだけになってしまう。
蓮君……倉橋蓮が、「はあ」と声に出して息を吐いた。
「今日も遅いな、と思ってたけど。いつもより、ヘロヘロだね。あ~あ~、すっごい濃い隈こさえて。夜中、急変あったの?」
眉間の皺をそのままの彼に、私は「うん」と頷いた。
「ちょうど、休憩に入った時、循環器病棟で……。あ。ごめんね。蓮君が作ってくれた夜食、半分しか食べられなかった」
眠気と必死に戦っていたけど、もうとっくに限界は越えている。
私は朦朧としながら、彼の胸を手で押した。
火事場の馬鹿力を奮い起こし、なんとか自分で起き上がろうとする。
すると、彼はムッと表情を歪めて、私を抱える腕に力を込めた。
「夜食なんか、どうでもいい。真由、ジッとしてて」
「え?」
「よいしょ、っと」
蓮君の短い掛け声と同時に、私の身体がふわりと浮き上がった。
「えっ? きゃっ……!」
予期せず身を襲った浮遊感が、覚束ない。
とっさに彼の首に両腕を回して、しがみついてしまった。