シュガーレスでお願いします!

そうだ、昨日はひとりで帰れないぐらい飲みすぎちゃって、心配した上野先生と遠藤さんに家まで送ってもらったんだ。

(やってしまった……!!)

前後不覚になるまでお酒を飲むなんて、2人には大変なご迷惑を掛けてしまった。

そして、どうやら多大な迷惑を掛けたのは上野先生と遠藤さんだけではない。

着ていたはずのブラウスとスーツ一式がハンガーに掛けられ、壁にあるフックに引っ掛けられていたのは慶太の仕事だろう。

「なんか食べる?」

「いい……。まだ気持ち悪いし」

「そう?シャワーは浴びる?」

「うん」

そう答えると慶太は下着姿の私に、タオルと着替え一式を渡してくれた。

床を這うようにしてベッドから出て、苦労してリビングまでやって来ると、先に寝室から出て行った慶太がキッチンで朝食の支度をしていた。

シャワーを浴びて戻ってくる間にダイニングテーブルには胃薬とみそ汁が用意されていた。

「薬飲む前に少しくらい胃に入れておいた方がいいかと思って」

にこりと微笑む慶太に私は後ろめたいものを感じた。

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