シュガーレスでお願いします!
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「いつまで寝てるつもり?」
「……え?」
肩を揺らされ目を開けて周りを見渡すと、機内には私と慶太しか残っていなかった。
離陸した時にはまだ起きていたのに、いつの間に着陸していたのだろうか。
私は大きなあくびをかみ殺しながら座席から立ち上がり、先を行く慶太の後ろを追いかけた。
とても懐かしい夢だった。あれは確か慶太と最初に飲みに行った日のことだ。
羽田空港から飛行機で3時間。
沖縄までの空の旅は、寝ている間に終わっていた。
「うわあ、暑い!!」
沖縄に降り立った初めての感想は、季節が秋だというのにまだ半袖が必要なほど暑いということ。日焼け止めを持ってきておいて正解だった。
「みんな無事に着いたかな?」
きょろきょろと辺りを見回してみたが、知っている人影はいくらもない。
「比呂、あっちじゃない?」
慶太に先導されスーツケースを転がしながら、家族との待ち合わせ場所である駐車スペースに歩いていくと、ようやく他の乗客に混じって数か月ぶりに会う両親の姿が見える。