シュガーレスでお願いします!

「い、いつの話!?」

「ん?比呂が泥酔して帰ってきた時だよ」

泥酔して帰ってきたということは、上野先生と遠藤さんと飲みに行ったあの日以外にない。

確かにあの日、私の意識はほとんどなく気が付けばベッドで寝ていたわけで。

もののはずみでうっかり口を滑らせた可能性もなくはない……が……。

(そんなのノーカウントでしょ!?)

酔っ払いの戯言など本気で信じるなんて阿呆のすることだが、慶太は自らその阿呆になり下がったらしい。

「ち、ちち違うんだ!!あれは酔っぱらって錯乱していただけで……!!」

「人間、酔っぱらった時に本性が出るらしいぞ?」

「ち、が、う、か、ら!!」

そういう俗説があるのは知っているが、少しはひとの話を聞いて欲しい。

大体、酔っ払った状態が本性なら、素面の今の状態は何なんだ!?

ニマニマと笑いながらからかってくる慶太をやつ当たり気味にガイドブックでパンパンとはたく。

「ハハハ。全然、効かないから」

その証拠にハンドルを持つ手がぶれることはない。

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