シュガーレスでお願いします!
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早朝、お姉ちゃんにたたき起こされた私は朝食をご相伴することなく渋々自宅へととんぼ返りした。
「ただいま……」
恐る恐るリビングの扉を開けると、ひと呼吸おいて返事があった。
「おかえり」
慶太は一睡もしていないのか、疲れた様子でソファにうなだれていた。
お姉ちゃんの家に泊まることは事前に連絡しておいたけれど、やはり喧嘩の後は気まずい。
私は逃げるように洗面所に駆け込み、軽く顔を洗って再びリビングに戻った。
慶太は先ほどと寸分違わぬ体勢で私のことを待っていた。
「えっと……。昨日はゴメン……」
気まずさを誤魔化すように指先を弄びながら謝罪する。
1日経って改めて振り返ってみたが、昨日はお互いに冷静でなかったと思う。