揺れる被写体〜もっと強く愛して〜
「ていうか私、女の子もいけるんだね?自分でびっくり…」
いやいやいや…!!
何関心しちゃってるんですか!!
レイさんに百合疑惑だなんて有り得ないですから!!
百戦錬磨のレイさんに!!
「って、まだしてないじゃないですか!」
思わず突っ込んだら「準備出来た?」ってその気になってる。
ど、どうしよう………
ヤバい展開になってますよコレは。
自分で自分の首締めちゃってる。
さすがレイさん………
女相手でもこうして翻弄しちゃうんですね。
どこまでも奥深い人だ。
この唇に皆、虜なのかな……
「じゃあ、するよ?」
急に目の前まで迫られてアップになる。
完全に固まる私。
頬に手を添えながら……
「ふーん……初めてじゃないのか」とあの瞳で見つめられながら体がくっついてきた。
私、もう1ミリも動けません……
「でもご無沙汰なんだよね…?じゃあ、優しくするね?」
すみません……キャパオーバーです。
焦点が合わない。
魂が抜けていく。
レイさんの顔がすぐ近くにあって……
柔らかい唇が……
私の唇に重なってる……
優しく甘噛みされて……
吸われて……
顎を持ち上げられる……
ヤバい……
レイさんのキス顔……
唇が離れて微笑む。
「可愛い…」って言われた。
「そんなことないです…!」と俯いたらまた頬を包まれて……
「まだ終わってないから」
重なる唇は徐々に激しさを増して……
キャパオーバーな私は受け止めるのに精一杯。