揺れる被写体〜もっと強く愛して〜




かといって無理やり隣ゲットするのも露骨過ぎないか?
じゃあ前の席…!
ちゃんと顔見て話したいもん…!




ガーン………




アシスタントさんたちに囲まれちゃったし、肝心なレイさんは事務所の偉いさん達と話してる。
楽しそう……何話してるんだろ?
クソ、聞こえない。




「相模原さんって、やっぱレイさん狙いですか?」と急に聞かれレモンチューハイを吹き出しかけた。




「いや、えっと……」




「あんな撮り方されたらちょっと意識しちゃいますよね?」




もしかして、バレバレ!?
ヤバイ、彼女しか見てなくて自分を抑えるのに必死だったからそこまで頭が回らなかった。
もうすでにそういうことにされてるし勝手に盛り上がっている。
丁度良いから聞いてみよう。




「やっぱり……いつもあんな撮り方なんですか?」




「いや、今日はいつに増して大胆だった!見てるこっちがドキドキしてたもん」
「レフ構えたら人が変わる憑依型なんだけど今日は鳥肌立った」
「ドラマ見てるみたいだった〜」
「いや、あそこまでレイさんを熱くさせたのは相模原さんの力だと思う」




そりゃどうも。
そう言ってもらえて嬉しいけど、やっぱ他の人にも大胆なんだな。
もしかしたら単に俺が過剰反応起こしてただけなのかも。




アシスタントさんたちは皆、彼女に憧れを持っていて目標としていた。
シャッターチャンスのタイミングがずば抜けて凄いこと、加工なしであそこまで綺麗な演出が出来る技術力、無駄のない段取り、後は聞いてもよくわかんない機材の使いこなし方が格好いいって言ってたな。







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