揺れる被写体〜もっと強く愛して〜
胸の奥底が熱くなるのに気付いた。
メラメラと燃え上がる闘志みたいなもの……
ダメだ……それじゃダメだ。
キミは2番目に下がるような女じゃない…!!
体が勝手に動いた。
驚くほど足早に近付いて「ダメだ!」と叫んでしまっていた。
驚く2人は俺を見上げてる。
自分が何をしてるのか分かってるけど止める術は持ち合わせていない。
彼女の腕を掴み引き離す。
一番関係のない俺が怒号するなんて甚だおかしい。
分かってるけど体が言うことを聞かない。
「バカかお前は…!もっと自分を大事にしろ…!」
「お前もお前だ!2番目とか生ぬるいこと言ってんじゃねぇぞ!」
「は、はい!!」
ビビる男に対しクスッと笑う彼女。
ハッと我に返る俺。
や、やっちまった………
「ごめんなさい!」と立ち上がる男はモジモジしてて真っ赤だ。
「ぼ、僕……確かに好きな人が居るんですけど、その相手は男の子なんです…!」
「は……!?」
軽い立ちくらみが………
「変な言い方してごめんなさい…!僕……実はゲイなんです…!」
俺は………一刻も早くこの場から立ち去りたい。
クスクス笑う彼女は
「キョウちゃんが珍しく女の私に好意を寄せるからそれも面白いな〜と思って2番目に立候補したんですけど?」とか言うんだ。
や、ややこし過ぎるだろ………
どう見たってアレは都合の良い女に成り下がったとしか……
「あれ?もしかしてヤキモチですか?」
至近距離で顔を覗き込むから背いた。
「ち、違っ…!」
「僕がレイに甘えちゃって変な誤解させてしまってすみませんでした…!」