揺れる被写体〜もっと強く愛して〜
相当眠れてないんだな。
疲れもたまってるんだろう。
スヤスヤと眠るあどけない寝顔。
「かえ…でちゃん…」と寝言まで。
さっきのアシスタントの子かな?
エヘヘ、可愛い。
タンクトップの肩からブラ紐が見えてハッとする。
見ないようにタオルケットを肩までかぶせた。
こんな無防備……反則だよ……
そっと髪を撫でる。
あなたのこと、もっと知りたい……
そして、僕のことももっと知ってほしい……
突然鳴り出す携帯アラーム。
手探りで触り消し止めたレイは
「楓ちゃ〜ん……あと5分……」ってまた言ってる。
「レイ、もう時間だよ?」
「ん………」
まだ気付かないの?
「起きないと、キスしちゃうよ?」
一か八かの賭けに出たというのにスヤスヤ寝息を立てている。
仰向けに寝ているレイに手をつき見下ろす。
「レイ、起きて?」
反応がなく、少しずつ顔を近付けていく。
起きなきゃ本当にしちゃうよ?
「レイ……?」
起きない眠り姫、どうしたものか。
こんなキスの仕方はフェアじゃない。
ベットから離れ、しばし考える。
いや、普通に起こしてあげるべきだよね?
再びベットに近付いたらバチッと目を覚ました。
「楓ちゃん、今何時?」と僕の方を見たレイは固まっている。
「え……なんで?」
「医務室訪ねたらレイがフラフラで出て来て倒れ込んだからベットまで運んだ」
「え、そうなの?ごめん、ありがとう…ございました、助かりました」
「仕事、頑張り過ぎじゃない?大丈夫?」