揺れる被写体〜もっと強く愛して〜
頭を支えてるレイの顔を覗き込む。
「ん……大丈夫」
ベットから立ち上がり行こうとするもフラつくから慌てて支える。
「レイ…?やっぱりもう少し横になってた方が…」
「大丈夫だから……ありがと、えっと…名前、なんだっけ?」
ガーン……覚えられてない………
「ジヒョンだよ、パク・ジヒョン」
ちぇっ、と拗ねてみる。
そしたらレイの手が僕の頬に触れて……
また心臓が飛び跳ねた。
「ジヒョン……ありがとうね」
そのたった一言と微笑みだけで全部持って行かれる。
秒で許しちゃうじゃないか。
寝起きでもこんな可愛いなんてズルい。
「着替えるから……出てもらっていい?」
「休めないの?」
「自分で受けた仕事だからね…」
歯磨きしながら軽く体をほぐしてる。
「僕もそのへんは分かるよ?仕事に対してストイックなのは僕の国でもそうだから…」
「でしょ?」と目で会話する。
だけど僕は、頑張り過ぎてほしくはないからまたひとつ賭けに出るんだ。
「仕事、無理しないで…?」
ガラガラうがいしながら「うん」と頷く。
この扉を開けてしまえばそのまま終わってしまうのだろうけど、そんなの今の僕が納得いくはずもなく……
「やっぱりイヤだ…!出て行かない…!」
少し面倒くさそうな顔して見ないで。
これでもいっぱいいっぱいなんだ。
「え、なに?見られながら着替えなきゃいけない?そんな関係性じゃないでしょ?私たち」
冷たい視線。
ガキだと思うならそう思えばいいよ。
でも僕は引き下がらない。
「ここをどいてほしければ、僕にキスしてみてよ…!」