想われて・・・オフィスで始まるSecret Lovestory
思えば佐倉さんと暮らしていたのは一ヶ月くらいだったのに、一人でいるのが久しぶりに感じられる。こぢんまりした自分のマンションがやけにがらんと目に映る。
わたしは誰を愛して、誰を必要として、そしてどんな幸せのカタチを求めているんだろう…
———付き合うと彼のことしか見えなくなる、考えられなくなる女性じゃつまらないな
直斗さんの言葉が、気づけば楔のように胸に打ち込まれている。
ソファでひとり、音楽を流してぼんやり物思いにふけって、時間が過ぎてゆく。
ほどなく、佐倉さんの口からチームのメンバーに直斗さんの留学の件が伝えられた。
誰もが一様に驚き、彼の離脱を惜しみ、それでも前途を励ます言葉を贈っていた。
「大きくなって戻ってこいよ」と同じPR担当の菊池さんが熱っぽく声をかけて。
「待っててください」と直斗さんも神妙に返している。
このチームが好きだ、とあらためて痛感する。佐倉さんが牽引して、直斗さんが続く。
ふたりのリーダーシップのもとでみんなが力を合わせて、数々の案件の受注に成功して。
チームワークは良好、仕事は好調。言うことなしだった。
どうしてだろう、わたしは今のチームが、この状況がずっと続くような気がしていた。
わたしは誰を愛して、誰を必要として、そしてどんな幸せのカタチを求めているんだろう…
———付き合うと彼のことしか見えなくなる、考えられなくなる女性じゃつまらないな
直斗さんの言葉が、気づけば楔のように胸に打ち込まれている。
ソファでひとり、音楽を流してぼんやり物思いにふけって、時間が過ぎてゆく。
ほどなく、佐倉さんの口からチームのメンバーに直斗さんの留学の件が伝えられた。
誰もが一様に驚き、彼の離脱を惜しみ、それでも前途を励ます言葉を贈っていた。
「大きくなって戻ってこいよ」と同じPR担当の菊池さんが熱っぽく声をかけて。
「待っててください」と直斗さんも神妙に返している。
このチームが好きだ、とあらためて痛感する。佐倉さんが牽引して、直斗さんが続く。
ふたりのリーダーシップのもとでみんなが力を合わせて、数々の案件の受注に成功して。
チームワークは良好、仕事は好調。言うことなしだった。
どうしてだろう、わたしは今のチームが、この状況がずっと続くような気がしていた。