期間限定『ウソ恋ごっこ』
「先輩。勝手に入っていいんですか?」
「いいんだよ。保健室はケガした生徒の手当てをするための場所なんだから。文句言われたら俺が責任取る」
そう言って先輩はあたしを壁際の長ソファーに下ろし、薬棚へ向かった。
扉を開けようと取っ手をガチャガチャ引っ張ったけれど、どうやら鍵が閉まっているようだ。
扉を開けるのを諦めた先輩が、あたしの隣に立っている真央ちゃんに声をかけた。
「おい、そこのお前。チビの保護者」
「誰がお前よ! ちゃんと名前で呼びなさいよ!」
こめかみにピキッと青筋を立てる真央ちゃんに、先輩はどこ吹く風だ。
「お前の名前なんか知らねえよ。てか、聞いた気はするけど忘れた」
「失礼な男ね。あたしは金沢真央よ」
「なんでもいいから先生探して連れてきてくれ」
「なんでもいいとはなによ! それになんであたしが探しに行かなきゃならないの? 先輩が行けばいいじゃない」
ふんっとそっぽを向いた真央ちゃんに、あたしは慌てて頼み込んだ。
「ま、真央ちゃんお願い。先生を連れてきてくれない?」
「いいんだよ。保健室はケガした生徒の手当てをするための場所なんだから。文句言われたら俺が責任取る」
そう言って先輩はあたしを壁際の長ソファーに下ろし、薬棚へ向かった。
扉を開けようと取っ手をガチャガチャ引っ張ったけれど、どうやら鍵が閉まっているようだ。
扉を開けるのを諦めた先輩が、あたしの隣に立っている真央ちゃんに声をかけた。
「おい、そこのお前。チビの保護者」
「誰がお前よ! ちゃんと名前で呼びなさいよ!」
こめかみにピキッと青筋を立てる真央ちゃんに、先輩はどこ吹く風だ。
「お前の名前なんか知らねえよ。てか、聞いた気はするけど忘れた」
「失礼な男ね。あたしは金沢真央よ」
「なんでもいいから先生探して連れてきてくれ」
「なんでもいいとはなによ! それになんであたしが探しに行かなきゃならないの? 先輩が行けばいいじゃない」
ふんっとそっぽを向いた真央ちゃんに、あたしは慌てて頼み込んだ。
「ま、真央ちゃんお願い。先生を連れてきてくれない?」