高嶺の花沢さんは恋の仕方がわからない
「私はT町に住んでいるんですよ」

木佐さんが言った。

「えっ?」

確かそこって、ここからかなり先のところだったと思うんだけど…。

電車だと1回くらい乗り換えが必要なところだよね…。

そう思っていたら、
「私、これから夫を迎えに空港へ向かうところなんです」

木佐さんが言った。

「えっ、夫?」

彼女の口から出てきた言葉が間違いじゃなかったら、確かに“夫”と言ったはずだ。

「実は私、結婚してるんですよ」

「えっ、えーっ!?」

驚きのあまり、大きな声が出てしまった。

何にも聞いてない…って、今聞いたばかりなんですけどね。

「花沢さんも大きな声を出すことがあるんですね…」

木佐さんに若干だけど引かれてしまった。
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