あなどれないね、世唯くん。



今まで人に告白をされる…というか、"好き"だって言われたことがないから、どう受け止めていいのか混乱してしまう。


でも、真尋くんの想いを聞いて、胸のあたりが少しざわっとした。


「その時、どうしても花町がどんな子か気になったから、少しだけタオル退けて見た。

そしたら、俺の瞳に映った花町すげー可愛かったし……。これって一目惚れとかってやつ?」


「え……。そ、それはわたしに聞かれても……っ」


そもそも、今のこの状況にいっぱいいっぱいなのに……。

それに、1年以上も前の出来事で、2年になって接するようになってからこの話はされたことがない。

なのに、どうしてこのタイミングで……?


思ったことをそのまま聞いてみると。


「本当はもっと前に話しかけたかったけど。クラスも違うし接点もないし。

たまにすれ違ったら、気づいたら目で追ってるけど話しかける勇気とかなかったし」

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