あなどれないね、世唯くん。
***
「だ、だるい……」
「だから抱っこしてあげるよ」
「そ、そんなの目立つからやだ……」
あれから、世唯くんが荷物を持ってきてくれて、養護教諭の先生にも事情を話してくれた。
本来なら家に連絡をして、わたしの家族誰かに迎えに来てもらうはずだったのに。
自宅に電話をしても誰も出なかったそう。
お母さん買い物にでも行ってるのかな……。
そこで世唯くんが送っていくと無理やり先生の反対を押し切って、今フラフラの足取りで歩くわたしを横で支えてくれている。
熱が高いせいで身体のだるさが異常だし、今ピークにやばいというか……。
世唯くんの支えがないと歩けない状態。
かといって、外で抱っこなんてされたら変に目立つので避けたいと思ってなんとか歩いている。
「あぁ……なんか世界が歪んで見える」
なんとか必死にゆっくり歩いて、ようやく家が見えてきた。