あなどれないね、世唯くん。



クローゼットの中から上下無難にゆるっとしたスウェットを選んだ。

「着替えられそう?」

なんだかさっきよりだるそうだし、枕にギュッと抱きついたまま目を閉じてしまっている世唯くん。


「……ん……だるい」

どうしよう。
このままだと確実に寝ちゃう。


すると、ずっと閉じていた目をゆっくりと開けて。


「いと……着替えさせて……」


チョンっと、わたしの制服の裾をつまんで世唯くんが言った。


き、着替えさせるってわたしが……!?
えっ、いや……そんな難易度高めなこと要求されても…!


「い、いや……っ、頑張って着替えてください…」

「俺びょーにんなのに……?」


「うっ……」

それはそうだけども……!


「……俺が死んじゃってもいいの?」

着替えなかったくらいで死なないし…!
でも世唯くんのお願いは断れなくて、熱で弱った姿を見たら放っておけない。

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