卑劣恋愛
確かな手ごたえを感じ、グシャッ! と、骨が潰れる音がした。


目を丸くした武の頭部はへしゃげていて、頬にダラリと血が流れおちて行く。


「一緒にいてよ、一緒にいてよ、一緒にいてよ」


あたしはおまじないのように繰り返す。


武は返事をすることなく、ベッドの上に横倒しになった。


あたしは武の隣に寄り添うようにして寝転んだ。


抱きしめてみると、武の暖かな血があたしの方まで流れて来た。


「一緒にいて? ね? いいでしょ?」


武の胸に自分の顔をうずめて質問を続ける。


武はもう返事ができなくなってしまった。


だけどこれでいいんだ。


だって、これであたしたちはずっと一緒にいられるのだから。


武が少し先に逝ってしまっただけで、あたしはすぐに追い掛ける。


「あはっ……!」


武の胸に顔をうずめた状態で、思わず笑い声を上げていた。

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