俺様彼氏と冷静彼女……こんなので付き合っていける?
「一週間前に土手で会ったの、キルの散歩でね」
「美和さんが風邪引いた時」
「なるほどー、キルは僕には吠えないけど言うことは聞かないな」
「南の言うことは聞く」
隼人は納得だった
「雄星くんを家に入れてあげなよ」
「だって吠えてうるさいし」
「いいんだよ、平屋でも涼と遊べるなら……」
泣きそうな顔で雄星は小さな声で呟いている
「二人が甘いから涼が偉そうにしてるし涼様なんて呼ばれてるんじゃないの?」
「涼はカッコイイからいいんだよ、涼様はオンナが勝手に呼んでるだけだし」
「まあ、あまりひどかったら僕が注意するし大丈夫だよ」
隼人は優しい口調で南に言う
「そう言ってくれる隼人くんがついてるなら少しは安心だね」
「おい!」
涼は面白くなかった
隼人ばっかり褒めやがって……
「でも、南、涼は人気もあるし友達も多いしクラスとかもまとまるから今のままでも大丈夫だよ」
瑠莉も涼をおだてる
そうなのか〜、まあ私も友達第一号だし、声かけてくれたのは事実だからな〜
本当の涼がわからない……まあ、家が素だろうなって思うけど学校でこんな格好する必要あるのかな?
五人はファミレスを出ると解散した
瑠莉と二人で歩きながら帰る
「瑠莉は涼達と仲良いの?」
「あー、まあまあ、でも、今日みたいにご飯食べに行くのは初めて、打ち上げとかは一年のクラスであったからね、だから南がいたからだよ、誘ってくれたのは……雄星も言ってたでしょ?女を誘うことはないって(笑)」
「まあ……」
「一年の時にね、私一緒にいた友達に彼氏取ったって仲間外れにされてたの、暫く口も聞いてもらえなくてお昼も一人で食べてたんだよ、只一緒に話しながら歩いてただけなのに……そのうち二人が本当に別れたらしくて教室でちょっと言われちゃって、違うって言ったんだけど……そしたら涼が
〘 本人が違うって言ってんだから本人信じろや!別れた理由は男に聞けよ、俺が連れてこようか?〙
ってみんなの前で言ってくれてね」
「涼が?」