俺様彼氏と冷静彼女……こんなので付き合っていける?
あら、機嫌悪くなっちゃった
着替えを持ったまま南はどうしようと考えていた
「り、涼……何か食べる?お粥でも作ろうか?」
涼は無言だった
「あの……ごめん、看病させて……」
「……て……」
そっぽ向いていた涼がボソッと何か言った
南は聞こえなくて近づくと涼の肩を触る
「何?」
「食べさせて……」
「あー、うん、いいよ」
涼は布団を被った
いつもの涼と違いすぎる、南は部屋を出て1階に降りていった
「あー、しんど……」
涼は寝返りをうって天井を見上げた
「俺……情けな……」
南が部屋に入ってきた
「お待たせ〜」
涼はゆっくりと身体を起こす
「しんどい?」
「ん」
「食べたら着替えて、薬飲もうね」
涼は頷いた
「あーん」
涼は口を開けるとすぐ閉じた
「どした?」
「喉痛い……」
南はスプーンに入れてるお粥の量を減らした
「ちょっと開けるだけでいいよ」
涼は軽く口を開けた
スプーンの先だけ口に持っていく
「この……オレンジ色の何?」
「えっ、聞いちゃう?不味い?」
「不味くはないけど、味もついてて卵も入って上手いよ、でも何?」
「に、人参を細かく切った……」
「人参ね……ふーん病人に嫌いなもの食わすんだ」
「えっと、彩りに……食べれるんだからいいでしょ」
やばかったかな、また俺様気質が発動しちゃったかな
「まあ、いいや、今は我慢する」
涼は少しずつお粥を平らげていく
「はい、完食〜食べれたね」
「ご馳走様」
「うん」