百物語は終わらない
引っ越してからすぐに、お母さんの周りでおかしなことが起き始めたんだ。
最初は泣き声。夜中にお母さんが寝ていると、どこからか小さな泣き声が聞こえてきたんだって。でもお母さんは、隣の部屋に赤ちゃんでもいるのかなと思ってあまり気にしなかった。
それから、お母さんは家に一人でいるはずなのに誰かの視線を感じるようになったの。それは、部屋に遊びに来た友達も「他に誰かいるの?」って訊いたことがあるんだって。
お母さんは変だなと思いながらもあまり考えないようにして暮らしてた。でも、日に日に夜中の泣き声はひどくなるし、ゴンゴンと殴られるような音が聞こえてくるようになったの。
隣の家の子どもが虐待を受けているんじゃないか、そうお母さんは心配になって昼間に隣の部屋を訪れてみた。
「は〜い」
そう言って出てきたのは、髪を金色に染めてピアスを耳にいくつもつけた派手な女性だった。お母さんはすぐに泣き声のことを言ったの。
「あの、お宅からいつも子どもの泣き声や暴力を受けているような音が聞こえてくるのですが……」
最初は泣き声。夜中にお母さんが寝ていると、どこからか小さな泣き声が聞こえてきたんだって。でもお母さんは、隣の部屋に赤ちゃんでもいるのかなと思ってあまり気にしなかった。
それから、お母さんは家に一人でいるはずなのに誰かの視線を感じるようになったの。それは、部屋に遊びに来た友達も「他に誰かいるの?」って訊いたことがあるんだって。
お母さんは変だなと思いながらもあまり考えないようにして暮らしてた。でも、日に日に夜中の泣き声はひどくなるし、ゴンゴンと殴られるような音が聞こえてくるようになったの。
隣の家の子どもが虐待を受けているんじゃないか、そうお母さんは心配になって昼間に隣の部屋を訪れてみた。
「は〜い」
そう言って出てきたのは、髪を金色に染めてピアスを耳にいくつもつけた派手な女性だった。お母さんはすぐに泣き声のことを言ったの。
「あの、お宅からいつも子どもの泣き声や暴力を受けているような音が聞こえてくるのですが……」