俺様課長のお気に入り
その中の一人が近くを通った際、山川さんが声をかけた。

「どうだった?玉砕?」

「くぅ……みんな親切で声をかけたのに……今は必要ない!の冷たい一言ですまされました」

「あはは。鼻の下伸ばすタイプじゃなかったか。手強そうね」

「はい。でも、みんな諦めませんよ。イケメンで、若くして課長さんで……逃がしません!!」

「なんかもう、女子社員怖いから」

肩を落として去るお姉様を見送りながら、山川さんが呟いた。

「本当、怖いですね」

「こらこら、陽菜ちゃんは少しぐらい見習わなきゃ。彼氏ぐらい作りなさいよ。
陽菜ちゃんはかわいいんだからさ。密かに人気あるのよ」

「またまたあ。そんなわけないじゃないですか」

「……全く気づいてないのね」

「えっ?なんですか?」

「なんでもないわ。そうね、陽菜ちゃんにはケイ君がいるものね」

「はい!!」

「ははは。じゃあ、岩崎さんを呼ぶわね」

「お願いします」
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