俺様課長のお気に入り
先輩に愚痴を聞いてもらって、すっきりするはずのランチタイムにまで失礼男に遭遇して、ますますイライラしてしまった。
こういう日は定時で帰って、ケイ君に癒してもらうのが一番!!
ケイ君だけを頼りに、さくさく仕事をこなしていく……いや、やっつけていく。


「滝本ちゃん、どうかした?なんかイライラしてない?」

そう声をかけてきたのは、同じ課の男性社員の森山さん。

「そうなんです!!今日はちょっとむしゃくしゃしてて……」

「珍しいね。じゃあ、憂さ晴らしに……「だから、さっさと帰って、ケイ君に癒されたいんです!!」

「あ、あそう……」

そう肩を落として去る背中に、夏美が一人苦笑をもらしていた。






「ただいまー」

「ワンワン」

「あーケイ君。疲れたよぉ。私を癒してー!!」

そう言って膝をついて、出迎えてくれたケイ君の首に抱きつく。

「はあ。ケイ君、聞いてよぉ。こないだ散歩中に立ち寄ったカフェで会った失礼男がね、なんと、同じ会社にいたのよ!!それで、また失礼なことばかり言うんだよ……」

ケイ君の目を見ながら愚痴る私。

「もうね、あの失礼男が私のテリトリーにいると思うと……く〜」

「ワン?」

不思議そうに見つめてくるケイ君。

「私の味方はケイ君だけだよぉ。夏美先輩も山川さんも、いいコンビだとかなんとか言うのよ。どこがよ!!あんなの、天敵でしかない!!」

しばらくケイ君をモフモフさせてもらっていると、少しずつ心が落ち着いてきた。

「愚痴を聞いてくれてありがとう、ケイ君。さあ、お腹すいたよね。ご飯の用意をするね」


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