俺様課長のお気に入り
「なあに逃げようとしてんの?同じ会社なんだから、一緒に行くぞ」

「そんなあ……」

「一緒に行ってもらえるなんて、ありがたく思え!」

「ぜんぜんありがたくない」

「何か言ったか?」

「いえ……」

「それより、陽菜が仕事の間、ケイはどうしてるの?」

「ああ。毎日じゃないですけど、兄のお嫁さんで、昔からの知り合いが日中来て、散歩とか簡単なお世話をしてくれるんです」

「そうか。あいつ賢そうだし、留守番も平気そうだな」

「はい。悪さされたことはほぼないです」

「陽菜、今度の日曜日は暇か?」

「はい?……とりあえず、ケイ君と散歩に出たりはしますけど……?」

「ちょうどいい!!」

「何が?」

「俺、動物好きなんだよ。でも、出張も多いしなかなか飼えないの。だから日曜日、ケイの散歩に俺も行ってやる」

「はっ?なんで?しかも行ってやるって?」

「じゃあ、また連絡するわ」

「えっ?ちょっと!!」

そう言って、片手をひらひらさせながら先に社内へ行ってしまった。

なんでこうなった……

週末のケイ君とのラブラブタイムまで、あの失礼男に邪魔されるなんて……
私、イライラしすぎて発狂しそうだわ。


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