俺様課長のお気に入り
「はあ。わかりましたよ。確かにケイ君も嬉しそうだし、悔しいですけど、さっきみたいな芸は私には難しいです」

「おっ、素直になったな」

はっとして、要君から離れた。

「髪を乱されたくないですから!」

「あはは。陽菜にしては察しがいいな」

そう言われて一瞬私が油断した途端、やっぱり頭をわしゃわしゃされた。

「あぁ……」

「陽菜は隙だらけなんだよ。油断しすぎ。
なあ、ケイ。ケイがちゃんと面倒見てやらないとだめだぞ」

「ワン!!」

「くぅー……」

だからケイ君、どうして君は要君の味方なんだ???



それからしばらく川原で遊んだ。
ケイ君は、要君にたくさん遊んでもらって大喜びしている。

「よし、ちょっと肌寒くなってきたからそろそろ帰るか」

「そうですね」

「ケイ、リードをつけるぞ」

いつのまにか、要君が飼い主のようになってる気がする。

「さてと陽菜。家の方向はどっちだ?」

「えっと……あぁ、こっちです。要君は?」

「それなら途中までは同じだな。送っていってやろうか?」

「大丈夫ですよ!子どもじゃないですから」

「……今のは一応、大人の女性扱いしたセリフだったんだけど……」

「えっ?何か言いました?」

「いや。まあ、ケイもいるし、まだ少し明るいから大丈夫か。じゃあ、途中まで一緒に行くぞ」

「はあい」




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