俺様課長のお気に入り
まずは、作り置きおかずを作ってしまおう。
日持ちのするおかずを手早く作っていく。
それから、肉類の下味をつけたり、葉物野菜を茹でて冷凍したりしていった。

「よし、次は今夜の分だね」

要君は5時半頃来るって言ってたから、6時頃に食べられるようにすればいいかな。
時間を逆算して、いつ何をしておくのかを考えながら進めた。

「ふぅ。疲れた。ちょっと休憩しよう」

ソファーに座ると、ケイ君もついてきた。

「ケイ君、もうすぐ要君が来るね。嬉しい?」

尻尾を振るケイ君。

「そっか。私もね、ちょっと緊張するけど、すごく楽しみなんだよ」

そう言いながら、以前要君がくれたシルバーのブックマーカーに触れた。




そろそろかなあ……って思っていたら、玄関のチャイムがなった。
ケイ君が真っ先に駆け出した。
モニターで要君の姿を確認してドアを開けると、私より先にケイ君が顔を出して、要君にじゃれついた。

「おぉ、ケイ。なんだ、俺が来たのがそんなに嬉しいのか」

ケイ君は頭を撫でてもらって、すごく嬉しそうにしている。

「陽菜もおいで」

なんて言って、同じように撫でられた。

「も、もう。私とケイ君をいっしょにして。ちびっ子の次はペットなの!?」

「あはは。こうやってキャンキャンしてる陽菜もかわいいな」

そう言って、より一層強く撫でられた。
な、なんだろう?
ムカっとしつつも嬉しいなんて、少しだけ思ってしまった。

「か、要君は、ケイ君と一緒にゆっくりしていて。料理の仕上げをしちゃうから」

「はいはい。ケイ、あっちに行くぞ」

とりあえず、要君にお茶を出して料理を始めた。
集中、集中。


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