優しい彼と愛なき結婚
「どうして話してくれなかったの」
結婚するのは私なのに蚊帳の外?
「ばあちゃんが悪者になる必要はないと、大悟くんが言ってくれたが…結局は私が優里に嫌われたくなかったからだよ」
「おばあちゃん、私たちは自分たちの都合に大悟さんを巻き込んだんだよ。彼は優しすぎるから…それなのに私は大悟さんに隠れて綾人さんからお金を受け取ろうとしたの」
「そんなことだろうとは思っていたよ」
「私は大悟さんを裏切ってしまったの」
「全て私の責任だよ…優里…ごめんなさい」
溢れた涙がおばあちゃんの頬を伝う。
おばあちゃんだけが悪いわけではない。
最終的に決断した私が一番、悪いのだから。
加えて大悟さんを裏切ってしまった罪が上乗せされ、この最悪な状況を作ってしまった。
「どうしよう、おばあちゃん…これからどうしたらいい?」
「大悟くんと話し合って、みんなで決めないとね…もう優里ひとりには背負わせやしないよ」