優しい彼と愛なき結婚
顔を背けたいけれど、誤魔化すことのできない真っ直ぐな目が私を射抜く。
「目も赤いし、うるうるしてる」
「…玉ねぎ切ったからです」
「ふぅん」
納得していない表情だったけれど、距離を空けてくれた。
「眠れないなら起こしてくれていいよ。眠れるまで話してやる」
「そんな。大悟さんだって疲れてるのに」
「俺は男だから寝不足でも平気。ほら毎晩エッチなことする男もいるじゃん?多少寝不足でも…、」
「分かりましたから!早く、朝ご飯お願いします」
大悟さんの両肩を押す。
すぐそういう話にもっていこうとするんだから!!
「はいはい。珈琲も煎れちゃいます」
「お願いします」
朝から並んでキッチンに立つ。
今日という日の始まりも幸せだ。