先生、好きって言って。
『…あー、無事でよかった。』
…ん?待てよ。
1つ気になることがあるんだけど。
「でも先生、どうして私を見つけられたんですか?」
だって、あんな人混みの中誰かを見つけるなんて中々難しいと思うんだけどなぁ。
『や、メイドの格好してるから目立つだろ。』
あ、確かに。
ていうか忘れてたけど、先生執事の格好のまま来てくれたんだ。
は!
これは写真を撮るチャンスじゃ…!
「ね、先生!写真撮りましょ?」
『…まぁ、約束だもんな。』
と、私の目の前にいた先生は隣に来て座ってくれた。
『ほら、スマホ出せ。』
あ、す、スマホ!
どこだ?
と、思ったんだけどスマホはカバンの中だし、そもそもこのメイドの服にポケットがない。
「…先生ごめんなさい。スマホ忘れました。」
あー、せっかく撮れるチャンスだったのに…。
私のバカ。
ぶら下げてでも持ってくるべきだった。