聖女の魔力が使えません!~かわりにおいしい手料理ふるまいます~
*
「どうも、フレデリックは純愛がしたくなったんだそうです」
「それをエイダさんにいうのって酷くないです?」
聞けば聞くほど、フレデリックが駄目だ。駄目すぎる。
曲がりなりにも恋人相手に、純愛をしたいから別れてくれ、はない。
エイダじゃなくても、悲しいを通り越して怒りが湧いてくる。
エイダはハンカチを噛みしめながら怒り心頭である。
「最初っから、深い付き合いをする気はないって言われてたんです。ただ、休日に遊びに行ったりとか、そう言ったことを楽しむ相手になってほしいって。まあ女友達ですよね。ただ、私の方は、そうやって遊びに行ったりしているうちに、本気になっちゃうわけじゃないですか」
「分かるわ」
「分かるぞ」
団長夫妻のステレオでの賛同に、エイダは勇気を得たように顔を上げる。
「フレデリックが過去に結婚直前で婚約者に逃げられた話も聞いてます。だから恋愛は遊びでしかしないって言うのも、納得はしないまでも仕方ないかなって思っていたんです。ところが、団長夫妻をみていたら俺も結婚がしたくなった。だから別れてほしいって言うんですよ! そりゃ、料理人の娘なんて、貴族のお坊ちゃまの相手にはならないの分かってますけど。……けど」
「泣かないで、分かるわ」
「自分の都合で純真な娘をいいように扱おうなど、男の風上にも置けん」
バキバキとアーレスの重ねた拳が鳴る。怖い。自分たちが怒られているわけでもないのに、エイダといずみは思わず身を震わせて抱き合った。
「どうも、フレデリックは純愛がしたくなったんだそうです」
「それをエイダさんにいうのって酷くないです?」
聞けば聞くほど、フレデリックが駄目だ。駄目すぎる。
曲がりなりにも恋人相手に、純愛をしたいから別れてくれ、はない。
エイダじゃなくても、悲しいを通り越して怒りが湧いてくる。
エイダはハンカチを噛みしめながら怒り心頭である。
「最初っから、深い付き合いをする気はないって言われてたんです。ただ、休日に遊びに行ったりとか、そう言ったことを楽しむ相手になってほしいって。まあ女友達ですよね。ただ、私の方は、そうやって遊びに行ったりしているうちに、本気になっちゃうわけじゃないですか」
「分かるわ」
「分かるぞ」
団長夫妻のステレオでの賛同に、エイダは勇気を得たように顔を上げる。
「フレデリックが過去に結婚直前で婚約者に逃げられた話も聞いてます。だから恋愛は遊びでしかしないって言うのも、納得はしないまでも仕方ないかなって思っていたんです。ところが、団長夫妻をみていたら俺も結婚がしたくなった。だから別れてほしいって言うんですよ! そりゃ、料理人の娘なんて、貴族のお坊ちゃまの相手にはならないの分かってますけど。……けど」
「泣かないで、分かるわ」
「自分の都合で純真な娘をいいように扱おうなど、男の風上にも置けん」
バキバキとアーレスの重ねた拳が鳴る。怖い。自分たちが怒られているわけでもないのに、エイダといずみは思わず身を震わせて抱き合った。