聖女の魔力が使えません!~かわりにおいしい手料理ふるまいます~
*
翌朝、いずみはすっかり寝坊してしまっていた。
慌てて身支度を済ませ広間へと降り、「おはようございます」と話しかけると、集まっている使用人の中から、ジナが慌てた様子で近寄ってきた。
「まあイズミ様。申し訳ありません。お仕度の手伝いもしませんで」
「着替え位ひとりでできるわ。それより、アーレス様は?」
「旦那様は早朝から朝食もいらないと言って出かけられました」
「そう」
(昨日、私を迎えに来るために休んだせいかな。仕事が溜まっているのなら、申し訳なかった)
仕事重視の日本育ちのいずみとしては、旦那様の仕事の邪魔をする気はない。
忙しいなら忙しいで、言われれば勝手に屋敷まで来たのに、なんて思う。
それにしても、この広間に使用人たちが集まっているのはなぜだろう。
それに、ちょっと様子がおかしい。頭をぺこりと下げた子供から、ぐううううという腹の虫の音が聞こえてきたのだ。
「……どうしたの?」
「イズミ様。申し訳ありません。ちょっと朝食が遅れそうなのです」
リドルが子どもたちを背中に隠すようにして恭しく頭を下げる。
「実は、ジョナス……料理人が急に体調を崩してしまって。誰が代わりに作るか相談しているところですわ」
理由を教えてくれたのは料理補助もこなすメイドのスカーレットだ。
翌朝、いずみはすっかり寝坊してしまっていた。
慌てて身支度を済ませ広間へと降り、「おはようございます」と話しかけると、集まっている使用人の中から、ジナが慌てた様子で近寄ってきた。
「まあイズミ様。申し訳ありません。お仕度の手伝いもしませんで」
「着替え位ひとりでできるわ。それより、アーレス様は?」
「旦那様は早朝から朝食もいらないと言って出かけられました」
「そう」
(昨日、私を迎えに来るために休んだせいかな。仕事が溜まっているのなら、申し訳なかった)
仕事重視の日本育ちのいずみとしては、旦那様の仕事の邪魔をする気はない。
忙しいなら忙しいで、言われれば勝手に屋敷まで来たのに、なんて思う。
それにしても、この広間に使用人たちが集まっているのはなぜだろう。
それに、ちょっと様子がおかしい。頭をぺこりと下げた子供から、ぐううううという腹の虫の音が聞こえてきたのだ。
「……どうしたの?」
「イズミ様。申し訳ありません。ちょっと朝食が遅れそうなのです」
リドルが子どもたちを背中に隠すようにして恭しく頭を下げる。
「実は、ジョナス……料理人が急に体調を崩してしまって。誰が代わりに作るか相談しているところですわ」
理由を教えてくれたのは料理補助もこなすメイドのスカーレットだ。