聖女の魔力が使えません!~かわりにおいしい手料理ふるまいます~
アーレスが憤懣やるかたない様子を隠さずにドカッと椅子に座ると、そそくさと下級兵士がお茶を持ってくる。
だから。
そんな茶などを用意する暇があるなら、もっと鍛錬を積めよと思ってしまう。
(……ったく。いつからだ)
アーレスが辺境地での任務に就いてかれこれ十年以上。その間に、王都の騎士団はすっかり腐れきってしまったらしい。
今は内乱は無く、警戒すべきは外敵がほとんど。そのすべてをアーレスを筆頭とした辺境警備隊が引き受けてきた。王都に残されたものは、せいぜい王城の見張り程度ができれば良かったとはいえ、怠けすぎだ。
「そろそろお昼ですよー」
騎士団宿舎には食堂があり、そこの娘が時間になると呼びに来る。
先ほどまで倒れ込んでいた兵士たちはぱっと顔を明るくし、そそくさと移動していく。
(……お前等、まだまだ動けるんじゃないのか?)
沸き上がる疑念といら立ち。
午後は簡単には許してやらん、と誓いを新たに、アーレスも食堂へと向かった。
用意されている定食はみな同じもので、そこには上官だからといった区別はなく、同じテーブルで同じように食べる。
この食堂は、希望者には朝食も提供してくれ、アーレスも今日はここで食べた。
昨日の歓迎の宴で使用人もイズミも疲れていたはずだ。朝から自分の出勤に合わせて起こすのも忍びないので、家令だけに見送られ、朝食を取らずに家を出たのだ。
――が。
(あまりうまくないよな)
普通、料理は温かければそれだけでうまいはずだが、調味料が多いのかなんなのか、ごてごてしているだけであまりうまくない。
これなら狩りをしてきてすぐ焼いたウサギの方がうまい。調味料なんて塩だけだったが、新鮮さが一番だ。
だから。
そんな茶などを用意する暇があるなら、もっと鍛錬を積めよと思ってしまう。
(……ったく。いつからだ)
アーレスが辺境地での任務に就いてかれこれ十年以上。その間に、王都の騎士団はすっかり腐れきってしまったらしい。
今は内乱は無く、警戒すべきは外敵がほとんど。そのすべてをアーレスを筆頭とした辺境警備隊が引き受けてきた。王都に残されたものは、せいぜい王城の見張り程度ができれば良かったとはいえ、怠けすぎだ。
「そろそろお昼ですよー」
騎士団宿舎には食堂があり、そこの娘が時間になると呼びに来る。
先ほどまで倒れ込んでいた兵士たちはぱっと顔を明るくし、そそくさと移動していく。
(……お前等、まだまだ動けるんじゃないのか?)
沸き上がる疑念といら立ち。
午後は簡単には許してやらん、と誓いを新たに、アーレスも食堂へと向かった。
用意されている定食はみな同じもので、そこには上官だからといった区別はなく、同じテーブルで同じように食べる。
この食堂は、希望者には朝食も提供してくれ、アーレスも今日はここで食べた。
昨日の歓迎の宴で使用人もイズミも疲れていたはずだ。朝から自分の出勤に合わせて起こすのも忍びないので、家令だけに見送られ、朝食を取らずに家を出たのだ。
――が。
(あまりうまくないよな)
普通、料理は温かければそれだけでうまいはずだが、調味料が多いのかなんなのか、ごてごてしているだけであまりうまくない。
これなら狩りをしてきてすぐ焼いたウサギの方がうまい。調味料なんて塩だけだったが、新鮮さが一番だ。