The Last -凶悪-


―――――― 


小学生の時、

“僕のお父さん”もしくは、

“僕のお母さん”というタイトルで作文を書くという宿題が出た。


どっちを書くかと友達が盛り上がっていた給食の時間、

みんなの話を聞きながらも、
自分の選択肢は当然1つしかない。




「よーしミライ。“お母さん”で書いて、
みんなを一発ギャフンと言わせてやろう。」



その日の夜ご飯。

作文の話をすると、
意外な答えが返ってきた。


そしてこれが初めて“母”の話を教えてくれた時だった。

どうしていないのか、
どうして自分だけにいないのか。

どうして・・・死んじゃったのか。



その日から何日かに分けて、
夜ご飯を食べ終わるとソファに座って、

写真と共に教えてくれた。


旧姓は“小松”。名前は“サトミ”。
東京生まれ、東京育ち。

出会いは20歳。再会は運命的。
プロポーズは父さんから。


肩を寄せ合い、そして・・大切な所は必ず目を合わせて話してくれた。



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