エリート俺様同期の甘すぎる暴き方~オレ、欲しいものは絶対手に入れる主義だから~
「日菜子、このあと予定は?」
アイスコーヒーを飲み終えた拓海に聞かれた。
「もう帰るよ。拓海は会社に戻るんでしょ?」
「いいや。お前の家に行く」
「え?」
急になにを言い出すのかと、日菜子は驚きを隠せない。
「だって、俺の家に泊るの嫌だろ『着替えがない』っていつも言う」
「たしかにそうだけど……」
社内でふたりがつき合っているのを知っている人が多い故に、昨日と同じ服だと色々といわれそうで、いつも急な泊りは断っていた。
「だから、俺が行く」
「でも拓海も着替えがないじゃない」
「心配するな。会社のロッカーにシャツとネクタイ置いてあるから今から取ってくる」
急な出張に備えて、準備をしてあるようだ。まさかこんなときに役に立つなんて。
「とにかく今日は俺、日菜子を抱きしめて眠りたいんだ」
ストレートな言葉に思わず顔を赤くする。けれど包み隠さない彼の言葉に、日菜子は胸をドキドキと昂ぶらせた。
「わかった。ちょっと散らかってるけど我慢してね」
「いいよ別に。日菜子がいれば」
最後の甘い言葉の後に浮かべた笑顔に日菜子は完全にノックアウトされた。
(なんなの……最近ずっと我慢してたご褒美みたい)
着替えを取りに戻った拓海を待つ間、日菜子は必死になって熱くなった頬を冷ました。