エリート俺様同期の甘すぎる暴き方~オレ、欲しいものは絶対手に入れる主義だから~
それから数日後。自宅謹慎中の日菜子は時間を持て余していた。
最初の二日間で部屋を全て綺麗に掃除して、カーテンまで洗った。普段掃除しないところまでピカピカにしてしまうと、これといってやることがない。
そういう時間はやっぱり自分の今置かれている状況について深く考えてしまい、気持ちが沈む。
自分ではなんの解決もできないことに苛立ちと焦燥感覚え、時間が過ぎていくのがとても遅い。
そんなときスマートフォンが着信を告げる。会社からの電話に緊張が走る。
「......も、もしもし」
スマートフォンを握る手に、汗が滲む。相手は部長だった。
『松風くん、急な話しだけど今から出社できるかい?』
時刻はすでに終業時刻はとっくに過ぎている時間だ。そんな時間にわざわざ呼び出すなんてなにか新たな動きがあったのだろうか。
日菜子は緊張で胸が苦しくなる。しかしどんな結果になったとしてもそれを受け入れなくてはいけない。
「はい。今から準備して向かいます」
『ああ、そうしてください』
部長との電話を終えた後、日菜子は急いで身支度を調えて電車に飛び乗った。
日菜子が会社に到着したのは、時刻はすでに二十一時が過ぎていた頃。玄関ホールにあるエレベーター前で拓海が日菜子のことを待っていた。
「来たのか」
「うん。待っていてくれたんだ。ありがとう」
謹慎中いつもよりも頻繁に連絡をくれた。そして自身が忙しいにもかからずに時間を見つけて日菜子に会いに来てくれていた。