エリート俺様同期の甘すぎる暴き方~オレ、欲しいものは絶対手に入れる主義だから~
シュワシュワと音を立てて、黄金色の液体が注がれる。白い泡が落ち着いた頃、拓海がそれを日菜子に手渡した。
じっと彼の視線が日菜子に向けられたままだ。彼はグラスを掲げる。
「おめでとう」
「ありがとう」
本日二度目の祝福だが、何度でもうれしいものだ。
フルーティなシャンパンを飲みながら、拓海を見る。すると頬を緩ませた拓海が日菜子の頭をゆっくりと撫でた。
「間に合ってよかった。松風がなにも言わないから、あやうく大事な誕生日をスルーするところだった」
「それは……ごめんなさい。でもなかなか言い出せなくて。でも、だからこそ、すごくうれしい」
日菜子の中では誕生日当日に拓海に会うことは、完全に諦めていたのだ。だからこそ今日のサプライズのお祝いは、日菜子にとって特別なものになった。
「松風が控えめなのは知ってるし良いところだってわかってる。だけど、俺には遠慮はしないでほしい。お前のわがままを受け止められるくらいの男だと自分では思ってるから」
彼の言う通りだ。きっと彼ならば日菜子の想いをくんでくれるに違いない。少し強引なところはあるが、それでもいつも日菜子のことを思ってくれていることが伝わってくる。
「うん。これからは気をつける」
「いい子だな。じゃあいい子の松風にこれをあげよう」
拓海がソファのサイドにある脇テーブルに置いてあった、コバルトブルーの小箱を取り出す。日菜子も知っている有名なジュエリーショップのものだ。
「誕生日プレゼント。開けてみて」
「……いいの」
こんなに素敵な夜を用意してくれただけでも感動していたのに、プレゼントまでとは日菜子は驚きで目を見開いた。
「忙しかったのに、用意してくれたの?」
「それとこれとは別だろ。それにプレゼント探すの結構楽しかった。きっとお前のためだからだよな」
クスクスと笑う拓海が指で箱をトントンと叩いた。どうやら早く開けてみろということらしい。
日菜子は彼の言う通りリボンを解く。箱を開くとそこには一粒ダイアのネックレスが入っていた。
「わぁ、素敵」
ダイアに負けないほど目を輝かせた日菜子を見て、拓海は満足気だ。