エリート俺様同期の甘すぎる暴き方~オレ、欲しいものは絶対手に入れる主義だから~
「つけてやるから後ろ向いて」
素直に従った日菜子は後ろを向いて、ガラスの方へ体ごと向けた。そこには自分と拓海がはっきり映っていた。
背後から彼の手が伸びてきて、ネックレスが肌に触れる。
サイドに避けた髪からあらわになった首に、拓海の指先が触れる。変に反応してしまっても意識しているのがバレてしまうので、なんとか我慢した。
「松風、メガネかけなくなってから、すごく手持ち無沙汰にしてるだろ。だからなにかあったときとか、これ触るとちょっとは落ち着くかなって。メガネの代わりな」
「そんなこと、よく気がついたね」
自分はハッとして気づくことがあるが、まさか拓海がそんなことに気づいているとは露ほどにも思っていなかった。
「俺がそれだけ、松風のことを見てるってこと。そろそろ自覚してもいいんじゃない?」
ネックレスをつけ終えた拓海の手が背後から日菜子を抱きしめる。
白い首筋に拓海の息を感じる。その直後彼がちょうどチェーンの上に小さなキスを落とした。
「よく似合ってる」
ガラスに映る彼の姿を見て、鼓動が痛いほど暴れだす。すると顔を上げた拓海とガラスの中で目が会った。
「気に入った?」
彼のことばにコクンとうなずく。なにか言わなければと思うが、胸が苦しすぎて言葉にならない。
彼もそれをわかっているようで、特別気にしていないようだ。
「じゃあ、そろそろお礼をもらってもいいかな?」
背後から日菜子を抱きしめる腕に力がこもる。日菜子も彼の腕に自らの手を重ねた。
「もう引き返すことできないけど、いいよな?」
耳元で少しかすれた声が響く。ゆっくりうなずくと、彼は日菜子の顔をそっと後ろに向けた。
そしてじっと熱のこもった目で見つめたあと、ゆっくりと唇を重ねてきた。あったかく柔らかい唇が触れる。徐々に角度を変えて深くなるキスに、日菜子も必死で応える。
ゆっくりと唇が離れると、拓海が熱い吐息を吐いた。
「さっきろうそく消すときに思い浮かべた願い事、もう叶いそう」
「え? いったいどんな願い事したの?」
驚いて目を見開いた日菜子に、拓海はいたずらめいた笑顔を浮かべる。