あやかし神社へようお参りです。②
なんとなく、どういう状況なのかは理解することができた。
賀茂くんと三門さんは同じ立場ではあるけれど、賀茂くんは妖の敵で、そしてあの呪を放った張本人なんだ。
「罪のない命? 笑わせるな」
一瞬、その目に深い憎しみの色が映った気がした。鼻で笑った賀茂くんは、吐き捨てるよう。そして、ふと視線を下げた。手を伸ばして何かを拾い上げる。手の中に握られているものに、私は「あ……」と声を漏らした。
すねこすりのお手玉だ。ケヤキと兄弟たちが寂しくないように、同じ場所へ向かえるようにと願いを込めて作った。冬休みが終わる前に、裏の鳥居の足元にそっと置いてきたのだ。
「この社は前々から妖に偏り過ぎているという話も聞いている。”本部”が知ったら何と言うだろうね」
握りつぶされたそれに、思わず「やめてっ!」と大声で叫んだ。三門さんが驚いたように目を丸くして振り返る。