あやかし神社へようお参りです。②
言葉に詰まると、三門さんは「うん。そうだね」と寂しそうに笑う。
「彼は僕たちとは違って、妖やひとを導く立場じゃないんだ。吉凶を占い災厄を祓う────祓い屋って呼ぶひともいるけれど、正式には“陰陽師”と呼ばれる存在。“賀茂家”その中でも有名な一族なんだ」
三門さんがいつか行っていた『僕らは陰陽師とは違うからね』という言葉を思い出す。違いはこういうことだったんだ。
「小さい頃から辛いこともずっと耐えてきて、妖を恨んでしまう気持ちも分かる。でも、だからと言って妖だからと言うだけでみんな祓ってしまうのは絶対に間違ってる」
真剣な目をした三門さんは、真っ直ぐと前を見たままそう言う。
そうだ。社へ逃げてきた妖たちは、皆心優しい妖たちだ。神社も裏山もひとも、皆大切にしてくれている。まだ短いけれど、彼らと関わってそれは十分に伝わってきた。そんな彼らを、妖だという理由で傷つけるなんて、絶対にあっちゃいけない。