あやかし神社へようお参りです。②
他の生物担当の先生も普段から職員室で仕事をしているらしく、誰もここには寄り付かないのだとか。
「最高の物件でしょ?」
やれやれと首を竦めた水童先生は「先生はこれで」と立ち上がる。
「先生、いろいろ無茶聞いてくれてありがとうございました!」
水童先生は最後まで困ったように眉を下げて笑っていた。
準備室の扉が閉められ、詩子は空気を切り替えるように手を打った。
「じゃあ、入部してくれそうな人の候補を二三人あげて、今日は解散にしよっか」
はあい、と声を揃えて返事をしたその時、コンコンと扉をノックする音が響き、全員が一度に振り返る。
どうぞー、と詩子の間延びした声の後に、がらりと扉が開く。私と扉の前に立っていた人の「あ」と言う声が重なった。
「篠?」
「気安く名前で呼ばないでもらえます? 中堂さん」
じろりと睨みつけられて、思わず肩を竦める。中にいた私たちの顔を見渡した篠に、詩子が声をかけた。
「どうしたの、葛葉さん」
「郷土史研究部の部室がここだって聞きましたので」
今度は「えっ」という声が詩子と重なる。
「うそ、もしかして入部希望!?」
「ええ」
「きゃーっ、大歓迎! 入って入って」