あやかし神社へようお参りです。②
戸を閉めた篠が興味深げに準備室を見渡しながら歩み寄ってきた。富岡くんが席をずれて、新しい椅子を引っ張ってくる。遠慮がちに腰掛けた篠に、詩子は興奮気味に身を乗り出す。
「入部してくれて嬉しい、でもこの部のことどこで知ったの!?」
「水童先生が」
「おおっ、やるなスイスイ! やっぱりスイスイに頼んで正解だった!」
早速スイスイと変なあだ名をつけられた水童先生に、心の中で手を合わせる。
「俺らは渡辺に必死に拝まれたから決めたんだけど、葛葉さん? は、なんで新設したばかりのこの部に入ろうと思ったの?」
横から口をはさんだ富岡くんに、うっすら頬を赤くした篠が口を開く。
「私、結守神社で巫女をしているんです。この土地に深く根付いている神社だから、この町のことをしっかり勉強して、役に立てることができればいいなって思って」
「えっ、葛葉さんも結守神社の巫女なの!? だからふたりとも親しげだったんだ!」
「親しくないです」
篠はすかさずぴしゃりと言った。詩子が気を遣うような視線を私に向けたので、肩を竦めて苦笑いを浮かべる。