あやかし神社へようお参りです。②
「ちゃんと見ていたわけじゃないけど、富岡くんは悪くないと思う」
「いや、俺があんな言い方しかできなかったから、空気悪くしちゃったのは事実だし。俺、仲間外れとかいじめとか、すっげえ嫌いなんだ。空気読んで見過ごしたりできなくてさ、そんな雰囲気になるとすぐにカッてなるんだ。あいつにダサいって言ったけど、俺もすっげえダサい」
確かに私も嫌だなあと思うけれど、それを口に出して止めることなんて絶対にできない。
そんなことない、格好良かったよ、そう言おうと口を開きかけたその時、富岡くんの隣に座っていた雪ちゃんがおもむろに両手を伸ばした。
伸びたその手はまっすぐ富岡くんに向かい、彼の頭を挟むようにして置かれる。
「……蛍ちゃんは格好いいね。正義の味方だね」
富岡くんの頭を撫でながら、のんびりとした口調でいつもよりも柔らかく微笑んだ雪ちゃん。目を瞬かせた富岡くんは、へへ、と鼻を擦ると照れたように眩しく笑う。
「俺、雪子のオカン役なのに、いっつもいつの間にか励まされてんの」
「雪ちゃんは優しいから」
「だろ! こんなに温かいのに、小さい頃は“雪女”ってからかわれてたんだ。どこが雪だよ! 雪子はストーブだぞ、そばにいるだけでほわほわするんだから」